PRIDEJAPAN全国優勝に思う
2022年1月23日。本日PRIDEJAPAN全国大会決勝にて勝利し、二部とはいえ優勝を果たした。
思えば22年前、今は亡きロビーとともにチームを結成。
当初、インターネットで選手を集めたチームなんてのは殆ど無く、そういうチームの代表にメールを送りコツを聞いたりした。
「ネットで集まる人なんてどうせ素人だろう」「でもやるからには勝ちたいよね」「俺らが野球を教えてあげようよ」なんて会話をロビーとしたのを思い出す。
私は前チームでは代表だったが監督経験は無いに等しかった。監督は2001年に加入する中谷(これまた故人)に任せていたものだ。彼とは野球感も合い、プライベートでも親しくしていたこともあったので、アメリカから帰国して加入してくれたときの心強さは身にしみ、今でも鮮明に思い出す。39歳という若さで逝ってしまったのが残念仕方でないが天国で拍手している姿が思いうかぶ。
話が前後するが思いの外実力派が集まり、勝てるチームになった。しかしそれはあくまでもいわゆる「草野球」のレベルでの話。
その後私の2つ下の後輩本間が長らく主将を務め、全力プレー、闘志なきものは去れのチームカラーが出来上る。
それでも、地区優勝で大喜びするレベル(勿論それは素晴らしいことだが)に留まっていた。
しかし全国なんて夢のまた夢。
その後本間が去り、チームは低迷期に入る。首脳陣の人材難に陥り、迷走した時期が長らく続く。
2017年に永田を主将に抜擢した。これが転機となる。永田は精神論を排除し「自分がすべきことを考える」ことを、煙たがれながらもいい続け意識改革を起こす。
そして2018年途中に加入した梶野がチームを変えた。リーダーシップ、実力は勿論、アップの方法、トレーニングの考え方、これまで弱小校でやっていた者にとっては真新しいものばかり。社会人野球でプロからドラ1候補(怪我していなければ間違いなくドラ1)の実力派のいうことには説得力も合った。
チームは急加速して強化されていく。プロ野球でいうと2003年に阪神金本氏がチームを変えたのを彷彿とさせる。
2019年開幕から32勝2敗という驚異的な数字。
梶野がリハビリを行い状態が良くなった2020年にJAPANCUPでベスト4に入った。そしてこの年から広報を買って出た渡辺がチームの宣伝をしたお陰で「強いチーム」という印象を他チームに与えてくれた。渡辺は広報だけでなく2019年に16本塁打という当時のチーム記録を作った実力派でもある。
2021年更に強化されたチームは順調に勝ちを重ねた。そして今回のPRIDEJAPAN全国決勝戦に進出に繋げた。とにかく無駄な失策が無くなった。大舞台慣れした。相手チームを事前に分析しそれを活かせるようになった。様々色々あるが着実にチーム力が上がっているのを大げさでなく一試合一試合で感じることが出来てくる。これほど面白いことはない。JAPANCUPではまたもやベスト4。でも負け方が前年とは違い僅差。
ここからは私の主観で。
とにかく、選手全員が自分ができることはなにか。それを考えるようになった。ハードライナーズの一員であるという自覚。有名になってきたチームのメンバーだ!ということをアピールする気持ちが感じられる。これは広報の賜物。一投一打に対する思いも強く感じられる。なぜどうして失敗したか。それを振り返れるように成長している。
まだまだこれからのチームであることには間違いない。
人間死ぬまで成長しなくてはならない。誰一人「もういいや」などと思っていない。
私は今監督でまだ47歳にして身体も全く動かないノックや打撃投手すら出来ない状態になってしまった。作戦を考えるだけ。そんな中選手たちが個々の努力で実力アップしてくれた。野球の常識も変わった。そういう状況下で様々な大会で優勝し、何度も胴上げされて本当に幸せだし、ここまで続けてきて本当に良かったと心から思える。
これから先どうなっていくのかは想像も付かないが、できる限り監督として成長しチームに貢献できるよう、一生懸命やっている選手たちに「ハードライナーズを選んで良かった」と思えるよう、全身全霊で尽くしていきたいと思う。それが私に課せられた人生の宿命だ。
ダーウィンの進化論
「強いものが生き残るのではなく、変化に対応できるものが生き残っていくのだ」
ハードライナーズは時代の変化に対応し強化された、そういうチームなのだ。
それが今回の全国優勝として実を結んだ。
これから何度も優勝していくことが我々の使命である。